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過食症を経て、一つ一つの日常を見つめる記


by jengsauman

創造

今日は友達の誕生日でした。
私は前からこの日がこわかった。
理由はとってもつまらないことで、自分がどうしたらいいかわかんないから。

その友達は、とても魅力的な女性です。
エネルギッシュで、かわいくて、人を思いやって、明るくて。。。
みんなから寵愛をうけてます(笑。

そんな彼女と対するとき、あたしはいつも、自分に言い聞かせていた。
「この人とあたしは違う人間なんだ。単純に比較するのはナンセンス。
でも、学べることは学ぼう」と。

冷静にはそう思えても、感情的になると、正面きって彼女を褒めることが
できない自分もいた。嫉妬、焦り、自己嫌悪。。
「あなたのこういうところ、素敵だねー」と思ったら積極的に言える人間に
なりたい、と意識してきたのに、ちょっと自分から逃げたくなったら
それさえ言えない。こんな感情に振り回されている以上は
あたしは幸せにはなれないよ、って分かってるのに。
一番いやなのは、もうちょっと頑張れるのに努力を怠っている自分に
対しての苛立ちを、他人に対する感情にすりかえていること。
すべては自分だとわかっているのに。

そして、人に深入りしない、踏み込まないはずのAが、非常に好意的に
彼女に対して感情を表していることも、悔しかった。
あたしはやはりAがすきだから、ちょっと妬けてたようだ(笑。

そう思うたびに、「あたし、ちっちぇー。そんなところこそ直してから出直せ」
と思っていた。口が裂けてもいいたくなかったし、文にもしたくないくらい
幼稚でバカげたことです。

人の誕生日を祝うことが苦手だ。
たぶん、自分が自分の誕生日を楽しんだことがないから、人をどう祝えば
喜んでもらえるのか分からないのかもしれない。
自分の存在を肯定的にとらえられない時に、自分が生まれた日を
「おめでとう」と祝われても、喜ぶことができなかった。
偽って生きてる自分を突きつけられて、虚しかったし、申し訳なかった。

そして昨日は、人とのキョリを縮めるのが得意な彼女がいろんな人に囲まれて、
幸せそうな顔をするのを見るのがこわかった。
大体想像できるその場の状況に加えて、他人が誕生日の祝福を
喜びで受け入れるという事実を見るのがこわかった。
自分がそういう状況からあまりに遠い場所に居て、
今後自分を受け入れて、こういう風に喜べる日が来る自信がまだ持てなくて。
そしてまた、私の大切に思うひとが、あたしの誕生日はスルーしても、
彼女の誕生日に足を運び、楽しそうに祝うのを見て、それでも
「わ~おめでとう!よかったね」って笑顔で言える自信がなかった。

ただの嫉妬か。

そして、自分がパツパツのジーパン姿で登場するのがどうしても怖かった。
絶対誰も見てないっちゅうのに・・・。

行けばいろんな出会いがあったとおもう。
そんなちっちゃいことにとらわれて足を前に出せない自分を
ハハハって笑えていたとも思う。
だけど、行かなかった。用事をわざと長引かせて行けなくした。
もったいないことをした。ごめんなさい、誕生日の彼女。
ごめん、自分。

昨日、「知らぬが仏」と思っていた。
想像したって何も知りようがないから、私は自分が知っている
あなたを、彼らを、そのままそうとして信じるしかない。
そうするのが一番幸せなのかもしれないと思いました。
誰もが人に言えない秘密を持っていて、誰もが触れられたくない
爆弾を持っているんだろう。それでも人は関わり続ける。
どこまでを隠し、どこまでを開くかをいつも考えながら。
でも、自分から踏み込むのはルール違反だ。
相手が開示したことを受け止めるのみ。
だから、自分の知らないことがあっても、それは普通で、
むしろそれが一個ずつ減っていくことを喜ぶべきなの
かもしれない。

考えていて、思った。
私の人生は、創造と正反対の動きをしてきた。
きっと自分を創造しようとしない限り、あたしは同じ。
全然違う人生を生きてきた、素敵だと思ってるはずの女性とさえ
一定以上近づこうとしない。もうこれくらいでいいや、と勝手に
線を引いてしまいそうになる。そんな失態だけじゃなく、
大切な出会いをどんどんつぶしていく。
自分の認められたい願望が満たされないという理由で。

台湾にいる友達が写真を送ってきた。
めっちゃくちゃ笑顔がかわいくて、いつも人を気遣う素敵な子だった。
こんな風に笑えたらいいなあって、心からおもって泣きそうだった。

あたしは、家に帰って鏡をみた。
自分ってこんな顔してたっけ、とおもった。
この自分という器で毎日生きてんのか、と不思議におもった。
なんだか、見てたようでまた見てなかったのかもしれない。自分自身を。
全然遠いところに眼を奪われて、足元にある花や生物の貴重さを
また看過していたかのような。

鏡にうつる自分の姿が、とても色のない人間にみえた。
どう変えたらこの自分で光を放てるだろうか、とおもった。

昨日逃げたけど、次は絶対逃げない。
by jengsauman | 2005-11-28 09:44