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過食症を経て、一つ一つの日常を見つめる記


by jengsauman

であい

誰かに出会えてよかった、という思いはよく抱くけれど、
誰かに出会えたことが人生の分岐点だった、という思いは稀だ。

今年を振り返ったとき、思い浮かぶ人がいる。
あらゆる不甲斐なさを持つ自分でなければ出会うこともなかった。
すべてがその時のタイミングと縁と運に多く支えられていて、
その上で出会えたのだから、その自分でよかったと思いたい。

今年は表面的には立ち止まりの1年だったかもしれない。
けれど、今まで生きてきた中で一番自分を見つめられた。
そして、自分の欠点を大分見つめられた。

今までは避けて、逃げて、正当化して、そんなはずないと思って
同じところをぐるぐると回っていた自分が、そういうことに目をむけ、
これから具体的にどうしていくかを考え、失敗しながらも行動にうつそう
としている、そのことがとても清清しく、希望を持てた。

誰が何と言おうと、私は唯一無二の自分の人生をまっとうすることに
力を注げばいい、そう教えてくれた。後ろからすごい力であたしの
背中を押す言葉をくれた人と出会えたことが大きかった。

私は、彼に特別な想いを持ち、彼は私にそうではなかった。
早い段階からずっとわかっていたけれど、
私は、人生という軸と恋という軸が同じ人を中心に回っていることで、
頭の中がいつも彼でいっぱいだった。
都合のいい女になっても、何でもいいからそばにいたい、というのが本音。
けれど、そんな自分を乗り越えなければ、自分が自分の主体となって
生きることはありえない。そのためには、この想いを断ち切らないと
いけなかった。それに気づきながら、それをできない弱い自分がいた。
彼を失うのがこわかった。

数日前、会う機会があった。私は、それを最後にする決心で行った。
今年中に全てを清算するんだ、と決めて。
私は自分の意思で自分の生き方を決めるんだ、と強く念じながら。

結果的に、自分を傷つけたかもしれないけど、これでよかった。
彼は私にとって大切な人だったけれど、自分を傷つけてまで
想いつづけるほど、必要な人ではないはずだ。

ふとどこかで読んだ言葉が浮かんだ。
「あなたが愛する人が、あなたを愛してくれなかったり、
あなたを傷つけたり、誠実でなかったり、辛い思いをさせることが
あっても、決して嘆かないで。それは、その人じゃないんだよ、
というサインなのだから。勇気を持って、執着を捨て、
勇気を持って、新しい出会いに飛び込んでください」

日が経つほど、彼は考えられないほど自己中で非情な態度をとってくれた。
それは、きっと「早く気づいて。早くここを離れて。」という神様か
仏様か先祖様のサインだったのではないかとふと思うと、私という
依存心と執着心に満ちた人間に、一歩を進ませるチャンスをくれた
その態度、言葉にもありがたく思える気がした。

最近、少しずつ自分が幸せになれるかもしれない、と信じられるようになっていた。
何の根拠もないけれど、自分の生き方が少しずつ楽になっていたからか、
なんとなくそんな気がすると思っていた。
きっと、この想いを乗り越えた先には、今よりもう少し打たれ強くて、
もう少し自立して、もう少し男を見る眼がある(笑)自分が居るのでは?と思ったりする。
目の前の些細な悩みを一つ一つ乗り越えていくことが、結局大きく自分を動かす
ことになるのではないかと思う。恋でも、勉強でも、仕事でも、人間関係でも、自分自身も。


目の前に薬がある。これを飲むこと=彼との過去を消すことを意味する。
薬は大嫌いで普段からほとんど飲まないけど、これはけじめをつけないといけない
事柄で、責任を持たないといけないことでもある。
そう思って、昨日病院に行ってもらってきたけれど、目の前においてからなかなか
飲むことができなかった。日の変り目に飲もうと思って、23時くらいからスタンバって
いたけれど、結局形だけで納得したふり、は意味がないと思い、友達に電話した。

思ってることを友達に電話で話す。自分軸で見ればこれもとっても大きな変化だ。
大好きを越して、友達の枠を超えて、家族のような大阪の友達たちに頼りたいときに
頼れる自分がいる。言いにくいことも、自分が悪いことも、誤ちも、言える自分がいる。
美化しても取り繕っても仕方ない。これが私の現実で、ここからどうするかを
考えて変えていくしかないんだから。
批判することはあっても、「100%あんたの味方やで」といってくれる彼女たち。
それがありがたいなあと再度痛感させてくれただけでも彼に感謝すべきかな(笑。

電話したら、最初はいろいろ話したけど、いつも何もコメントを言わないその子が
「それは、ダメやで」と言った(爆。私もそう思うわ、と言った(笑。
思ってることをほとんど全部言って、だらだらとしゃべってたら、いつのまにか
話がそれて、大晦日どうやってすごそっか!っていう話になったり、
ピ(韓国の)の話で盛り上がったり、あほ話になったりしていた。
HGのネタらしいが、「セイセイセイ」と何度も言うので、うつった。
気が紛れた。というか、思考が分散された。
そして、冷静になれた。
自分でまた思考をはじめたら、自分に「セイセイセイ」と言っていたりする。
これがまた、なかなか効果がある。けど、セイセイセイって何だろう・・(謎。

薬は今もまだ飲めないまま。けど、これを書き終わったら飲もうと思っている。
辛いことなんてないはずだ。もっと素敵な人と出会えるチャンスがあるはずだ。
自分の執着を捨てたとき、そこに費やしていたパワーを、本当に輝くものに
向けられると信じて。

今強く思うことは、とにかくもっと自立したい。そして、とにかく実力をつけたい。
私は、一人間として胸をはって生きていきたい。
それは彼が教えてくれたことでもあると同時に、彼のいろんな言動が
私にナニクソ精神をもたらし、実際に行動にうつさせてくれているのかも
しれない。奇麗事でもなんでもなく、本当にそうだ。

だから、私たちは唯一無二のパートナーとしての縁はなかったけれど、
少なくとも彼との出会いは私にとって唯一無二の大切な分岐点だった。
今の状態で、今の思考で、今出会えたからこれだけ意味を持ったと思う。
何も否定しない、でも何も思い出さない。前を向いて自分の人生を歩く。

大きな想いを持てば、その大きな分だけ傷つくかもしれない。
だけど、実際は傷つくことよりも、それを糧にさらに大きな力を
持つことができるのではないかと思う。
人と関わることは怖いことだけど、あきらめないで勇気を持って
挑戦しつづけていたら、いつかきっといいことがあるはずだ。
どんな経験も失敗も、それを糧にできたら宝となる。

もう二度と会うことはないけど、もし偶然会うことがあったら、
今より数百倍素敵な自分で、笑顔で会いたいっすわ。
いや、必ずそんな自分になってみせる^^!
自分の人生は自分で切り開き、ハッピーは自分の手で掴むものだ!

この縁に感謝。そしてこの縁にさようなら。
「出会えてよかった」その言葉は、いろんな意味で100%本音です。
出会ってくれてありがとう。
by jengsauman | 2005-12-28 07:21