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過食症を経て、一つ一つの日常を見つめる記


by jengsauman

ちかみちはとおみち

失敗することが、こわかったんだなあって思う。
今もこわいんだなって思う。

けど、失敗をからだで感じて、なにができないのかを
知ることは、スタートにすぎない。
できないことに、おじけづいて、絶望したら、
それ以上の壁をやぶる感覚をからだ全体で感じる希望を、
二度とあきらめてしまうことになる。

頭でわかって、それらしいことに手が届いたつもりになったら、
私は、そこで一生生きていく覚悟をするか、そこを捨てて
どうなるかわからなくてもリスクをおかして足を別の大地に
もっていく覚悟をするか、いつもその二択しかないのだと痛感した。

という言葉のうすっぺらいうそ臭い重ねはどうでもよくて、
経験を。頭で間違ってるとわかっても、それを本当に感じて
認識できるまではどうにもならないこともある。
私はそんな日々のなかで、あまりに立ち止まりすぎた。
あれも間違い、これも間違い、あれも違う、これも違う。
しかし、何が正しいのかわからないから、ずっとそこにいる。
少なくとも、間違いはおかさないという、何の生産性もない
保身の日々だった。

でも、ほんとは保身してるつもりで、自分を一番欺く方法。
一番、身を守れない方法。一番自分を傷つける方法。
そうだったのだときづいた。
近道をしているつもりで、一番の遠道なのかもしれない。

私は、経験のなかで、知りたい。

そこにいけば何かがあるという考えは、もうもたないようにする。
あの人にあえば、という考えも、もうもたないようにする。
いままでそうやって期待通りの答えを得たためしがない。
うそくささと、リアルのない、表紙と裏表紙だけの本のよう。
自分が課題を持つんだ。自分が目的を自覚するんだ。そして動くんだ。

しごとで、とてもうまくいかないことばかり。その上、達成感とリアルが
どんどん離れていくため、悪循環だ。
そのなかで、信頼していた中国人の仲間が、突然辞職した。
「深入りするな」という上司の言葉に、私は耐えられなかった。
どうして!!!と全力で止めたいのに、もう無理だとあきらめた。
そうして、私は、人を変えることはできない、ということを知った。
周りはどんどん変化する。どんどん予想外のことがおきる。
でも、地球は今日も回り、世界は今日も今日がある。
信じられないような猛暑で、温暖化を言葉じゃなくて身体で感じ始め、
いろんな問題を抱えたまま、今日も今日がある。
でも、自分はベストを尽くすしかない。いつも、何があるかわからないんだから
いちいちそこに入り込んでいる場合ではないのだ。
とっても悲しい、でもそれを感じて、それをもったまま
さあ、じゃあどうしようか、というタフさがないと、何もできなくなる。

私は、こんな脆弱な自分が大嫌いだったけど、もう隠さないことにした。
すぐに正義をふりかざして無責任なことを言ってしまう自分も隠さないことにした。
格好悪いけど、それを受け止めてくれる人がいる。会社にも、身近にも。
だから、もっと話して、もっと話して、もっと稚拙さをより生産的に
変えていきたい。
「お前あほやな」なんて言葉、前よりもこわくなくなった。
私がほしいのは、言葉よりも実感。
自分が本気で取り組んでいれば、無責任な言葉の軽さなんて蹴り飛ばせる。

今日は、今から東京湾の花火をみに、おねえたん夫婦のおうちへいき、
明日は、心から愛する親友ひろたんと、れいたんと東京で会う。
それとともに、来週末の富士山登山の準備をしに、かいものにでかけよう。
大切なのはかたちじゃない。
大切なのは、それに対する自分のひとつひとつの実感と、行動。
と、また軽い言葉になった。とほほ。

いっぱいとおみちしてると、いつのまにかちかみちになってた、
そんな人生がいいな。
by jengsauman | 2007-08-11 17:11