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過食症を経て、一つ一つの日常を見つめる記


by jengsauman

鈴木陽子さん

「えりも岬のかあさん医者」の本を読んで、なんだかとてもすっと腑に落ちた。
「そうか!そうかあ!」っていうかんじで。

何にそう思ったかというと、「生かされる」ということだ。

42歳で医者になって、単身赴任でえりもで働いていた鈴木陽子さん。

家族はそばにいるのが一番いい、と思っていた。
時には、自分の人生を犠牲にしてでも、やっぱりそういう選択をすることが美徳
とされ、また自己正当化にもなり、何より親を喜ばせることができる。そんなこ
とを思っていた。でも、なるべくしてなる。なるようにしかならない。他の場所
で人の命や生を向き合っているからこそ、生きる輝き(この本の場合は息子の
腫瘍が良性で、その入院がきっかけでムスメが看護師をめざすようになり、自分
も患者の立場がより分かり、またいかされていることに心から感謝できるようになっ
た、などと書いてあった。あくまで私の私見だが。)がもたらされるような気がした。

それは、ただただ仲良しごっこのような親子関係ではありえないことだ。見た目
は全然違うけど、この家族はずっとずっと愛と生命に向き合って、輝いてい
る気がした。

そばにいて、休みの日に一緒に買いものにいったり、コーラスを見に行ったり、
できたらなあって思ってた。親不孝だよなあって。でも、だからといって、今の
自分が大阪にかえっても、なんにもならない。自分のやりたいことをしっかり
やっていくこと、その中で、家族の命も大事に見つめること。それがきっと真理
に近づける道なんではないかと思った。

家族という枠をこえて、「生かされている」ということ。
また、親子であっても別の人間であり、別の価値観を持っている。それぞれがそれぞれの
人生を健康に生き生きと過ごしていけばそれでいい、ということを理解する難しさ。

良い本だった。

鈴木さんが「人生をスマートに生きていくためには、見栄を張らない、
実力をつける、いばらない、人のいいところを見る、誠心誠意ことにあたる」と
いっていた。

まずは実力をつけないとなあ、とおもう。
by jengsauman | 2008-07-05 13:28