人気ブログランキング | 話題のタグを見る

過食症を経て、一つ一つの日常を見つめる記


by jengsauman

うだうだ

過去は美しい。人間の素晴らしく欠陥満載の頭脳によって、
とっても綺麗な物語に書き換えられる。人間ってすごい。
そしてロクなもんじゃなかった恋愛が綺麗な物語になってて、
時々夢に出てきたりする。かなりドン引き。

過去は過去でしかなくて、現在手に入らないからこそ、美しい。

でも、脚色された美しい過去でさえ、やはり自分を築いているものであるが、
しかし、それはしがみつくものではない。

そして、過去のある時点での選択への後悔により、
今もう一度その選択ができるようにもっていきたい衝動に駆られるのだが、
今それを選択したところで仕方がないのだ。たとえ、それを選択して
それっぽいものを手にいれたとても、きっと10年後はまた後悔の念を抱いているだろう。
なぜなら、もうそれは私の今とは違うものだから。

あれはああだった、これはこうだった、と解説できるほど私は自分のことを
理解していないと思う。
私は何がしたくて、今は何ができて何ができてないから、今何をするか。
ただそれだけの簡単に見えることができないで27年生きている。
それを見失うことに慣れすぎて、それを見つめることができないでいる。

遠く離れたどこかには、それを克服した自分がいると思っていた。
まるで、すごろくのように、さいころをふっていけばいつかゴールがあるような。
でも、足元を見ないとな、と最近感じる。

自分がすごしている日々は、「死んでない状態」なだけであって、
「生きている」わけではない。そう気づくと、たとえ帰り道で見つけた小さな虫や
空の夕焼けなどでさえ、自分がしっかりと見つめて、発見したことならば、
とても尊いことに思える。

いつだって、「今、ここ」しかないということを、もっと感じたい。

誰かが見つけてきた素晴らしそうなものに乗っかったり、おしゃれっぽいことの
まねをしても、ぐるぐるここに居続けるだけなのだから、
どんなにださくても自分の心が震えるような感動を1日に1回したい。

そういいながらも、Mの嫁のような生き方を、ついつい意識してしまう。
私には、きっとできない選択。今はそう勝手に思うけれど、
5年前くらいは、正直シメシメと思った。この人はキャリアをあきらめたんだ、と。

でも、ちがったね。
わたしったら、自分が何をしたらいいか分からなくて、バリバリキャリアの人間に
なれば価値が高いなんて思っていたから、その道からさっと外れた彼女を
到底しんじられなかっただけ。葛藤しても、自分に正直に生きるとはそういうこと
なのかもしれない。どちらにせよ、私は彼女のこと知らないから、知らない。
何も知らない。そうはいっても時々勝手に考えるバカタレです。分かりたい。
ほんとはどうすればいいのか、頭で分かりたい。分かりたくて分かりたくて、もだえている。
日野先生の顔がうかぶ。「頭で考えて分かるか!」
はい、そうなんですけど。けど、が情けない。

私は、なんでこんなに頑ななんだろう。
なんで、こんなに頑なに、わけのわからないものにしがみついているんだろう。
そんなものポイと捨てて、自分の身体でしっかりと感じればいいのに。
どうして、立ち止まるのが怖いの。
どうして、誰かに認められないと不安なの。

男友達との関係が、とても依存的なことに気づいた。
私と仲良くしてくれる人は、とても面倒見がいい人か、あまり物事を気にしない人が多い。
私が望む範囲の「認めてほしい」「甘えたい」という願望を、満たしてくれる人たち。
別につきあってるわけじゃないけど、妹みたいなのが一番楽ちんで、かつ
不安に対する即効薬だ。でも、薬がきれると、結局意味が無い。
まるで、麻薬みたい。自分は蝕まれ、出口を見失う。

男友達のうち何人かはもう結婚して、何人かは彼女とべったりで、
そうして私の入り込む隙間はなくなって、
わたしは、また自分を認めるためのツール探しが必要になった。
そうだ、きっと、私は人を人として見ていない。ずるくて、アホなやつ。
自分にとってどういうメリットがあるかばっかり考えてる。

だから、私は男友達の嫁の話は聞きたくない。
それって、ほんまに致命的やなと感じる。

そんなやつに対して、ほんまの意味で叱咤激励してくれる人って
いるわけないよな。

ゆきこが私にあの手紙を書いてくれたのも、きっとあの時だからで、
あの時は、私は必死やったからやとおもう。
今みたいに、斜にかまえてるふりして、自分のことばっかりで、
傷つくことを恐れてばかりで、えらそうなことばっかり言うやつやったら、
きっとあんな風には言ってもらえなかっただろう。

だから、私は、必死さをとりもどしたい。
でも、そのときに、必死になるために、何かを妄信してはならない。
本当に足元をみつめて、自分の身体で感じるままに、前へすすむ。
今、ここ、のプレゼントを大事にする瞬間を、はじめるときなのだ。

私A「もはや、正社員じゃなくてもいいじゃないか。何がしたいねん」
私B「正社員だったら当面経済的にどうしても困るということはないし。」
私A「そんなんで生きてるって言えるんか!」
私B「でも、お金を稼がないと生活できへんやろ。お前は夢を食って生きるんか」
私A「待て待て、そもそも、正社員どうこうよりも、組織の中でのうのうと生きて
今日も明日も同じように過ごしていくのが嫌なんや」
私B「それなら、なんかやれよ。仕事しながらでもできることいっぱいあるやろ」

毎日このやりとりだ。
足を前へ出すだけなのに、無理やり出すことを戸惑う。

ふと遠くに目をやれば、翼が見えるようで、
それを口にだしながら、鎖にがんじらめになっている。
そして、なんで私は飛べないんだろう、と言っている鳥のようだ。

足元を見よ、なんだよね。

足元を見る。そうすると、今の現状で変えたい何かがごそごそしている。



疑うことからはじめるために。
by jengsauman | 2008-08-19 00:55