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過食症を経て、一つ一つの日常を見つめる記


by jengsauman

芸術

言葉もふくめて、ひとの想像力を培うのは、机上の理論をおいたとこにある、とおもう。
なんで自分がこんなに想像力が乏しく、物事を決め付けてしまうのかと考えたとき、
きっと自分には引き出しが少ないからなんだろうなとおもう。

文学なんかキャリアに役に立たないと思っていたから、
本を読むなら、実益につながるものか自分に響くものだけだった。
なんでそんなに悠長に文学なんて楽しめるのか、と不思議でしょうがなかった。

クラシック音楽は、やっぱり好きになれなかった。
ピアノやバレエ音楽は好きだけど、やっぱりその深みがどこにあるのか
想像もつかないし、分かりにくさというのだろうか、そういうものにしっぽを巻いていた。
庶民からすると、特権階級のものというおもいもあったと思う。

でも、今、ふと気づいたことに、
今自分を苦しめている根源は、自分がそういった深みを軽視していたことにあるのではないか、
ということだ。

人はどうすれば視野が広がるのか。
本を読むより人と会った方がいい時もあるかもしれない。
でも、そういう劇的な刺激や変化ではなく、自分の毛穴の中へじわーっと入っていく感覚、
自分の臓器がびっくりしてどう消化していいか分からないけど、なんとなく体内に残って
いる感覚、そういうものこそが、じわじわと想像力の枠を広げていくのではないかと
かんじたりする。

バレエやダンスもそうだ。かかわること、つながること、みせること、そんなことを
学べるすごい機会なのだとおもう。

人は人を裏切るもんだ、と言い切ってしまうのも悲しいけれど、
人は人を裏切ってしまうときもあるし、人によって救われるときもある、というのは
しかたのないことだし、ほんとのことだとおもう。
だから、私は自分に子供ができたら、決して押し付けることなく、
いろんなものを見せてあげたいと思う。

私たちが食べているお肉はお魚が、命であるということ。
野菜も果物も、命であるということ。
人に裏切られることもあるし、自分が不義理をしてしまうこともあるかもしれないけど、
人にしてあげたことは忘れて、自分がやってしまったことは誠実に謝罪し行動する。
そんな、ほんとは特別でもないことを、1つ1つ見つめる機会を持ちたいとおもう。
重要なのは後からのフォローだ。
んでから、どうしたら魂がよろこぶかを、どんなにつまらないことでもいいから
自分に対して誠実にもちつづけること。

無駄なことと思われることこそが、自分を救ってくれる鍵となるのであれば、
そのことに少しでも多くの時間向かえるように、効率的に仕事をすすめて、
メリハリをつけることが大事なのかとおもう。
ほんとは、24時間そんなことを考えていたいけど、自分だけが良ければいいのでは
すぐに頭打ちになる。やっぱり、考えることも大事なんだろうな。

で、今気になったピアニストは
アリス=沙良・オットさんと平原誠之さんです。CDをみてきます。
あと、ショパンのピアノコンチェルトの第二番第二楽章に胸うたれました。
フジ子さんがひいているからだろうか、とても感情深いものがかんじられる。
by jengsauman | 2008-11-16 18:42